管理人のタツです。
少しだけ私の経歴を記します。
岡山大学 理学部数学科 卒業
岡山大学大学院 自然科学研究科 数理物理科学専攻 修了
6年間、ずっと数学を研究していました。
特に大学3年生以降は幾何学を専攻していました。
今回はそのきっかけについて
~高校時代
私は小学生から高校生まで、数学に関してはほぼ学年上位にいました。
もちろん、私よりも上の人もいて、特に高校では上位10人に入ることも難しかったですが。
数学が好き・得意だった理由については、思い当たる限り一つしかありません。
ずっと、公文に通っていました。
そこで小学生から二学年三学年先の計算をひたすら解いていました。
先に言っておきますが、
私は公文を推奨しているわけではありません。
あくまで「私の場合、たまたま公文が適正だった」だけです。
公文の是非について今述べることはしません。
話を戻して、算数・数学が得意だったことは小中高色んな同級生や先生たちには知られていました。
なので、高校で数学教員に対して「岡山大学の数学科に行きます」と話したときは、
まぁそうだろうな、という反応をいただきました。
そして見事、数学科に合格しました。
因みに後日談で、合格後入試の点数と順位を教えてもらえるのですが、順位は2位でした。
やっぱり自分は一番にはなれないそうです。
大学1~2年生前期
さて、大学生になり数学を勉強し始めます。
事前に聞いていた通り、
「え、これが数学なの??」と疑いたくなるような内容がちらほら。
大学1年生はまだいいです。
まだついていけます。
2年生になり位相空間の学習をしだした頃は頭の中は「???」ばかりでした(;´・ω・)
どんな感じかというと、
抽象的すぎて頭の中でイメージできなかった。
「位相空間の初っ端から何言ってんだ」、と数学知ってる方から突っ込みを受けそうですが、
当時は何もわかりませんでした。
なので当時は、3年生から何を専攻するか考える際、
幾何学は難しいかなぁと何も情報を得ず考えていました。
これが2年生前期の話。
大学2年後期
大学2年後期になっても相変わらずひぃこら学んでいくのかなーと思っていましたが、
後期の幾何学の授業は「曲線と曲面」に関するものでした
うん、具体例があって大変わかりやすい(´▽`)
曲率計算なんてなんのその。
当時代数学と解析学の授業もありましたが、
この時点で一番面白そうなのは幾何学(微分幾何学)かなぁと思い、専攻候補は幾何学に。
この時の授業を担当してくださったのが、後に私の人生を変えてくださる(当時)准教授でした。
そんな状況で後期も終わろうとするとき、一つの定理に出会いました。
Gauss-Bonnnetの定理
なんでしょうGauss-Bonnnet(ガウス-ボンネ)の定理とは?
…と、ここで初心者でもわかりやすく説明するのがブロガーとして正しいのかもしれませんが、
如何せん、私が数学から離れて結構経ってしまい、間違ったことを書きかねないので
ここではそんな説明しません(できません)。
少しだけ書いてみますが、あまり信ぴょう性はないものとみてください。
Gauss-Bonnetの定理を説明してみるよ
Wikipediaにはこんな式が書いてあります。
![](https://mathvoluntech.com/wp-content/uploads/2024/03/5ba897d6d697425ab4b38f14e988b482-3.png)
なんか難しそうなこと書いています…。
左辺のKやκ(カッパ)などは、微分幾何学的な量と言われ、
対して右辺のχ(カイ)は位相幾何学的な量と言われてます。
左辺は、局所的な量で、「とある曲面でほんの少しでも位置をずらすと変わってしまう」値で、
右辺は、大域的な量で、「曲面を俯瞰するので、どこから見ようが同じ」値です。
もう少し具体例を書くと、楕円を考えてください。
![](https://mathvoluntech.com/wp-content/uploads/2024/03/temp-1024x1024.bmp)
楕円形の道路上を車で運転する時、
ハンドルって一定の位置に保ちませんよね。
上の図ですと、東端と西端の道では思いっきりハンドルを切らなければいけないのに対し、
北端と南端ではそれほどハンドルを切らなくていいです。
これが微分幾何学的な量です。
楕円の位置によって値が変わってきます。
一方、楕円というのは1周しています。
これは上下左右、表裏どこから見ても1周です。
なんなら三角形も四角形も1周です。
これが位相的な量です。
話を定理に戻しますと、
微分幾何学的な量と位相幾何学的な量、
これは本当は別分野といってもいいほど性質が違います。
なのに、微分幾何学的な量を積分すると位相幾何学的な量になる。
いわば、異分野への架け橋となっています。
当時の反応
はい、説明終わりです。
すごいざっくばらんに書きましたし、
所々間違ったことを書いているかもしれません…。
一番伝えたいのは「異分野への架け橋」。
当時の私はこれにすごく感動しました。
感動の種なんて人それぞれで、私の場合はなぜかこれに惹かれました。
その旨を准教授の方に話し、その方のもとで少しずつ研究に励み始めました。
その後
もちろん微分幾何学がこんな単純な分野でないことは百も承知で、
実際研究を続けると理解が追い付かない局面も多々ありました。
それでも研究を続けるうちに徐々に理解し始め、
と思ったら更にわからないことが出てくる…
この繰り返しでした。
でも研究時代は面白かったです。
院生時代、おそらくどの同級生よりも研究に没頭していました。
少し自慢話を書くと、2ついいいことがありました。
①2年修了時に自然科学研究科(大体一学年60名くらい?)のなかで一番優秀な人に贈られる賞を授与されました
②当時頑張って書いた論文が、筑波大学の雑誌に掲載されました。
②の話は、またいずれ記事にしようかと思います。
最後に
ここまで読んでくださりありがとうございます。
少しだけ私の院生時代を振り返ってみました。
誰かの人生を変えるような記事ではないですが、
今後も自分の人生を変えた出来事を述べていきたいと思います。
いい締めの言葉が思いつかないので、今回はここで終わります。
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